若手社員が辞めない職場づくりとは?

たましん事業支援センターにて、「若手社員が辞めない職場づくりのヒント ~早期離職を防止する企業の対応方法~」セミナーを実施させていただきました。

厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査」によると、最初の会社を辞めた主な理由としては

1位:労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった(30.3 %)

2位:人間関係がよくなかった(26.9 %) 

3位:賃金の条件がよくなかった(23.4 %) 

4位:仕事が自分に合わなかった(20.1%) 

5位:ノルマや責任が重すぎた(13.9%)

とのことです。


また、「若年者の就業意識」ア ンケート 実施時期:2016年9月 対 象/人数:東京しごとセンターヤングコーナー利用者(34歳以下)352名【男性:192名/女性:155名 無回 答5名】によると、

入社後に会社に求める(望む)ことは、

1位:研修をしっかりして欲しい 

2位:風通しのよい職場にしてほしい 

3位:残業をなくしてほしい 

4位:昇進・昇給を順当に行ってほしい 

5位:知識や能力、資格を活かせる仕事を任せてほしい

とのことです。


これらの結果から、何が見えてくるでしょうか。

どうすれば若者が辞めない職場になるでしょうか。

企業によって、「採用」「育成」「職場環境」「人間関係」「制度・条件」など

様々な観点で取り組むべき課題があるかと思いますが、今回は「対話型人材育成」を

観点にお伝えさせていただきました。

私は企業内で従業員の方と面談をさせていただいたり、また企業外での転職相談をさせていただくことが多いのですが、入社1、2年目の方に「会社を辞めたい」という相談が出た際に理由を聞くと「希望の配属先にいけずに納得できない」「仕事が合わない」「思っていた仕事と違った」が多いです。

それを誰かに相談したかと聞くと、同僚には愚痴を言うけど、上司や人事への相談はできないとのことで、不満・葛藤ばかりがたまっていっているようです。

この入社1,2年目の社員の兆候、見逃していませんか?

いきなり「退職します」って言われてびっくりしてませんか?


●「希望の配属先にいけずに納得できない」→人事や上司から配属先の決定理由や長期的視点での仕事の意味づけ、期待を伝えることができているのか。

●「仕事が合わない」→合わないと思う背景には何があるのか。周囲のサポートがあるのかどうか。適応するための働きかけができているか。

●「思っていた仕事と違った」→採用時に、仕事理解を深める説明ができていたのかどうか。本人の価値観や強み、会社が求めることとどれだけすり合わせができているのかどうか。

若手社員のホンネを引き出し、そこに対して適切な助言をしたり、視野を広く新たな視点を取り入れてもらえるようにするには、「対話」が肝なんだと思うんです。

その上で「対話型人材育成」についてお伝えさせていただきました。

具体的には、

・従業員エンゲージメントについて(米国のギャラップ社によるQ12(キュートゥエルブ)

・関係性構築の成功循環モデル(ダニエル・キムMIT教授)

・氷山モデル

を中心にお話しし、いかに若手社員と対話を図り、組織への貢献度、適合感、仲間意識を醸成していくのか考えていただきました。


参加者の方からは「社員一人一人と向き合えていない自分にはっとした」「できない若手社員がいけないだけではなく、上司としての接し方に問題があると感じた」など感想をいただきました。

このコロナ禍、テレワークの推進等により、孤立感・孤独感を感じている若手社員も増えてきているのではないでしょうか。

今ですと、1on1を取り入れていらしゃる企業も多いようですが、オンラインでどのように対話を図り、若手社員の成長につなげていくのかなど課題になっていきそうですね。

当社では、従業員の活力を引き出し、組織の発展につなげていく「セルフ・キャリアドック」制度の導入支援をしております。

若手社員の定着に悩みを抱えていらっしゃる経営者様、人事部門、管理職の方々がいらっしゃればぜひお気軽にご相談ください。


コメント

  1. 早川真 より:

    こんにちは。個人事業ユアメモリーサポートの早川真です。
    自分史活用アドバイザー忘年会以来でしょうか?
    今回の事例などを拝見して、中藤さんの会社は、本当に掘り起こせばニーズの多い、
    世間のフレッシャーズと、人事担当者の悩みを、両方救う可能性のある貴いものだと
    理解できました。自分史との絡みもあったらさらに興味深いですが。

    • 中藤美智子 より:

      早川 真様、素敵なコメントをいただきありがとうございます。
      自分史活用アドバイザーでは多々お世話になりありがとうございます。
      ほんとあの忘年会以来ですね。あれからコロナであれやこれやという状況になりましたね。

      事例などご覧いただけ嬉しいです。
      「本当に掘り起こせばニーズの多い、世間のフレッシャーズと、人事担当者の悩みを、両方救う可能性のある貴いもの」と
      おっしゃっていただけ、大変ありがたく思います。
      自分や会社の持ち味や方向性、そして使命がより明確になりました。
      個人に焦点を当てた際に、過去の経験や出来事が今の自分を形成しているので、自分史という観点は大いに役立つものだと
      感じております。
      自分史を取り入れたプログラムも開発していければと考えております。
      今後ともよろしくお願いします。

      中藤